第78回 遂に前年同月比を下回りました

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この11月16日~12月15日まで月平均時間単価の実績が以下の通りで、昨年度と比べて僅かですが下回りました。

5月末に運賃が2割ほど上がっているにもかかわらず、平均時間単価が同じというのはそれだけ仕事の効率が下がっているということになります。

第73回で説明していた他のグラフは以下の通りですが、実車率も差が拡がり、手上げ率も伸ばせていません。

さてこれだけ仕事の効率が下がっているのは、第69回で「タクシーの乗務員が増えているからでは」と私の感覚を説明していましたが、実はそれを裏付けるような以下の通りの11月22日放送のMBSテレビで特集がありました。

『こぼれ話と本音』タクシードライバー集まる専用休憩所で聞いた「どこ走っとんねん!と説教30分」「翻訳アプリで一人勝ち」「転職して給料15万円アップ」 | 特集 | MBSニュース

この中で、タクシー乗務員の増加の具体的数字が紹介されるとともに、

(タクシー歴1年)「ドライバーがいっぱい儲かるからって来るから困るんですよ。大阪はもう十分足りているので、あんまり入ってこんといてほしいですね

と本文中に私と同じ意見が、ドライバーの本音として取り上げられていました。

少子化で人手不足とかよく言われますが、単に働く労働環境と給与の問題なだけで、恵まれているところには必然的に人材が集まる象徴例だと思います。

また、現状でも需要以上に空車タクシーが多すぎて、環境にやさしくなく非効率による人材の無駄遣いで、しかも平均時間単価を下げて乗務員の待遇を下げている状態が問題と私は考えています。

しかしながら、第36回 アプリが鳴り過ぎる時は実はありがたくないの通り、タクシーの供給が足りていない状況が結構頻繁にありましたので、その頻度が大幅に下がったことはお客にとっては良い状況だと思っています。

また、大阪府の運転者数はコロナ前から2割減少していましたが、保有車両が減っているわけではないので、まだ乗務員を増やす余力はタクシー会社にあり、第64回タクシー会社の利益と乗務員の利益で説明した通り、タクシー会社は乗務員が集まってタクシーの稼働率が上がれば儲かる仕組みなので、今後もまだ増えるとというのが私の見通しです。

ということで、大阪では需給バランスでお先真っ暗と思えますが、万博に向けてタクシーが足りないとしてライドシェアの議論が進んでいるのが実情です。

次回は少し時期を遡りますが、2023年11月16日(木) 第1回大阪府・大阪市ライドシェア有識者会議における出席者の発言を実際に聞いてみると色々興味深いことがありましたので、この会議で気づいたことについて説明していきたいと思います。


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飯田さん

前職をやめて、結果としてタクシー乗務員として仕事を始め、1年程立って昼勤営業収入(税抜き)ミリオン、を達成したのを機に、このブログを始めました。
なお、「飯田さん」の名称の意味、詳しい情報、前職をやめた経緯などについては、「飯田さんの司法試験・予備試験の部屋」のサイトで掲載されています。

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