第11回 「タクシーの営業の季節変動について」でも説明していましたが、1月‐2月は大きくタクシーの需要が落ち込む時期です。
にもかかわらず1月16日~2月15日の締めでは以下の通りで、月平均時間単価と実車率は1月前半が底で回復傾向となっています。
理由の大きなものとして、アプリの鳴りが日によって差があるのですが、マシになった日が多かったのかなという感覚はありますが、以下の通りで手上げが後述しますが底上げには役に立っていると思います。
実際のところ36件中18件の手上げの日や、20件中10件の手上げの日があるなど、今まででは考えられないくらいに割合が増えています。
この背景としては、アプリの鳴りやすい場所で休憩時間を消化するという単純な行動指針ではなく、休憩を消化しきる前に早めに移動を開始して、手上げも狙いながら1~3台ほどの付待ち場所で空いているところを探すということを組み合わせて営業するようになったことがあると思っています。
また出勤時間を遅らせる試みの話をしましたが、結果としては以下の通りです。
9時平均:出勤9日(平日4日)時間単価@4,198 実車率51.62 手上げ率37.2 営収52,648円
10時平均:出勤3日(平日1日)時間単価@3,685 実車率45.88 手上げ率35.1 営収43,427円
11時平均:出勤5日(平日5日)時間単価@3,218 実車率41.28 手上げ率44.4 営収33,762円
まずここでの注目点は11時平均の手上げ率44.4は他と比べ突出して高いにもかかわらず、時間単価が格段に低いところです。先ほど紹介した、36件中18件は2月4日(日)の9時出勤の日でしたが、時間単価@4,047 実車率49.68 営収50,790円と9時平均を大きく下回っています。また、20件中10件の日はいずれも11時出勤で2日あり、それぞれ時間単価@2,598と@2,954で今期ただ2日の時間単価@3,000円割れの日でした。
このことから、手上げ率が上がり過ぎるのはそれだけアプリの鳴りが悪いとういことで、手上げは営収の底上げには役に立ちますが、手上げが伸びている状況は営収全体が伸びる状況とは言えません。
次に出勤時間による平均営収が1時間当たり1万円近くも違うところは驚きで、これであればすべて9時出勤にすればよかったことになりますが、これはあくまで平均値です。実際のところ直近の2月15日(木)の9時出勤の日は、時間単価@3,093 実車率40.53 営収38,720円 手上げ率44.8(13/29)で、時間単価は11時出勤の平均値を下回っています。したがいまして、アプリの鳴らない暇な時間が多いことを前提に出勤時間を遅らすことは、時間単価の効率を上げる効果自体はあるとは考えています。
ただ、アプリの空白時間が9から11時よりも12時から16時までの間が多いことと、大阪市内までの往復のロスから考えると、やはり原則を9時出勤に戻す方が良いと考えました。
したがいまして、今後は合わせて週休3日に戻して、それでも税抜き営収が最低限度に届かないときは、途中で出勤日数を増やして調整する方向で進めて行きたいと考えています。
ということで、年初の結果でこの先どこまで厳しくなるのという悲観的な心配はしてはいたのですが、ふたを開けると何とか下げ止まり感がありました。ただ、前述した営業最終日の2月15日の時間単価は9時出勤の一番最低値でしたので、今後の期待に向けて出鼻を挫かれた感があり、主題にも「⁈」をつけた理由となりますが、引き続き状況に合わせて変わり続けて行きたいと思っています。
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