まず、前回のブログでアプリが鳴り過ぎると、迎車地までの距離が遠ければ効率が悪くなりと説明しましたが、言葉としてはその通りとすぐ理解はいただけると思います。
このことを、第25回で説明した「お客が乗っていない時間の最小化を目指す」という目標の中で考えて行くと、「お客が乗っていない時間」の以下
①配車アプリで迎車のための時間、迎車地での待機時間
の迎車のための時間が長くなると、お客を乗っていない時間が増えるので、効率が悪くなるということです。
そして、第25回では①は絶対的に必要な時間とさらっと書いていましたが実は工夫次第で改善ができるところです。つまり、普段はアプリが鳴ったら注文が来てありがたいと思って取るしかなく、迎車地はある意味運次第でしかないのですが、前回のようなアプリが鳴り過ぎる状況の時は、それを選択できる状況になるので、迎車地が近いところを選ぶ工夫ができるということになります。
また、迎車地での待機時間も同じようにでき第27回「転んでもただ起きたくない」で到着後の無断キャンセルの待機時間を休憩時間に代える工夫もそうですが、第28回で説明した私の配車アプリのキャンセルルールも工夫に当たります。
ということでここまでは、実は第25回で説明した②自分だけで完結できないことで、工夫というのはまさしく行動の指針を示している例になります。
そして、今回特に説明をしたかったのが、迎車のための時間を実際には乗務員の運転技量で短縮でき、第25回で説明した①具体的に自分だけで完結できることに含まれるということです。
この運転技量とは、迎車地に向かうまでの混まないルートの選択と抜け道だけでなく、車線取で他の車より常に一歩でも前に行く車の運転で、信号に止められる回数を減らし、目的地に少しでも早く到着するためのあらゆる手段を含むものとなります。
このことは、昨年4月に師匠に側乗をさせていただいたときにも認識を強くさせられたことですが、具体的には、5車線の道路で信号に停められるのですが、その100メートルほど先で左側2車線が工事で塞がり3車線目に移動をしないとその次の信号の右側2車線の右折帯に引っ掛かるケースで、そこで私は普段は4車線目で信号を待つところ、師匠は一番右端の5車線目で待つことがありました。実際のところ、信号待ちの3車線目は一番混んでいるため、私はそれを避けて4車線目から3車線目に車線変更するのですが、師匠の一番空いている5車線目からスタートダッシュをして3車線目まで車線変更する運転を間の当たりにして、そこまで一歩でも前に行く攻め姿勢を徹底するのかと大いに驚きました。
そして私自身もそれ以来、より徹底していったのですが、混まないルートの選択については、実際に走ってみて結果から検証し改善していくことは怠りませんし、道が混んだ時の抜け道についても、お客から教えていただくだけではなく、自分でも抜け道は常に開拓しています。また、車線についても、状況に応じてどの車線を走るべきかは常に結果を検証しながら走っています。
以上のようにいうと大変なことのように思うかもしれませんが、私は無駄なこと、効率の悪いことが大嫌いという性格のため、その改善を考えることは全く苦にならないというか、自分のストレス解消につながりますので、まさに第5回で説明した「目標に向けて自分の頭で考えて実行する。」を、日々自然にできています。
なおこのこと自体は多くの乗務員もされてはいるようですが、どうも得意な地域が狭いようで、営業区域である大阪市内全域から周辺地域まで機会があるたびに、しかもかなり細かくルートを検証し、常に開拓していく姿勢の乗務員はかなり少数派と感じます。
以上、今回は迎車地に向かって行く時間の短縮の話をしましたが、実は主題の通り、お客を乗せて目的地まで行く場合にも当てはまる話で、1番の秘訣というのは今の実感ですが、次回以降説明していきたいと思います。
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