第35回 別途のお金をかけてタクシーをつかまえる制度

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まず「高くても混んでいる時間帯に早くタクシーをつかまえたい」の意味を、高いお金を払うことによって、優先的にタクシーをつかまえられるようになる制度と勘違いしたのですが、

私が考えるもっとわかりやすい制度というのは、乗車料金とは別枠で例えば上限5000円まで、配車の手配料金として上乗額提示して、お客はアプリから利用の申込ができるという制度のことです。

実は同じような制度で、GOの優先パスという制度があります。これはタクシーがつかまりにくくなってくると、GOの画面でメッセージが出てきて、GOpayの支払いのみですが別途手配料金をGOに払い車を優先的に配車してもらう仕組みです。なお、この配車が来ると受注後に優先パスの依頼と乗務員側には標示は出ますが、直接的な乗務員への金銭的な還元はなく、おまけに遠いところからも迎車で呼ばれる確率が上がり、しかも受注の時点では通常の手配と変わりなく乗務員が受けるかどうか判断できるわけでないので、乗務員にとってはあまりありがたくない制度です。そしてそもそも、本当に忙しくなると配車アプリの手配をOFFにする、タクシーが増えるので効果は限定的と思います。

これに対して私の考えるシステムは、DiDiの予約配車システムがベースとなります。

現在のDiDiの予約配車システムは、30分以内の予約で、事前に分かるのは予約時間と迎車地と目的地までの距離だけですが、乗務員が受注するかどうか判断できるものです。

そして私の考えるシステムは、現状に加えて別途の手配料も入力できるようにして、乗務員が実際の手配料の条件も含めて判断ができるというものです。しかも、手配料は乗務員支払い時に直接受け取れるようにして、アプリ会社にも一定額を手数料として支払う仕組みを作れば、アプリ決済だけでなくその他の決済にも対応ができ、利用者も含め当事者全てが利益を共有できる制度になります。

このような制度であれば、お客の高い料金を払っても優先的にタクシーを手配したいという要望により確実に応えられることができますし、そのための費用も手配の時点で明確なので、お客にとっては利用しやすい制度と思います。

また、GOの優先パスの場合は手配料金は運賃とは別の旅行手配費用となるようで、今の料金体系の中でタクシー会社が受け取れる手配料というものを新たに設ける必要があるため、法律の建付けで難しいところがあるかもしれません。しかし、そこは国土交通省の腕の見せ所で、当事者全てが利益を共有できる制度ですので、誰も文句は言わないはずです。

なお、実際のところ、今のDiDiの予約注文では、遠距離の注文は結構受注されますが、近距離の注文は受注されたのをほとんど見たことがありません。したがいまして、この問題を解決するにも、それこそお金で解決するしかないと思いますので、別途手配料を直接乗務員に支払えるような仕組みを作れば良いのにとはずっと思っておりました。

では、積極的にこのような仕組みを単純に作った方が良いかと考えると実はそうではありません。なぜなら、普通の配車の場合は原則として迎車地に一番近い車一台に配車されますが、今のDiDiの予約システムの場合は迎車時間に余裕があるため迎車地がより遠いところも含めて複数の車に手配の依頼がきます。となると、迎車に向かう時間や、予約のための待機時間が増えるので、結局のところ車の回転率が下がり、却って忙しい時間は他のお客を必要以上に待たせることになるためです。

なお、単純に作るべきでないという理由は、そもそも、現在のアプリの配車システムに問題があるからなのですが、次回は本当に忙しくなると配車アプリの手配をOFFにする理由と私の対策についての説明をしたいと思います。


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飯田さん

前職をやめて、結果としてタクシー乗務員として仕事を始め、1年程立って昼勤営業収入(税抜き)ミリオン、を達成したのを機に、このブログを始めました。
なお、「飯田さん」の名称の意味、詳しい情報、前職をやめた経緯などについては、「飯田さんの司法試験・予備試験の部屋」のサイトで掲載されています。

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