今回は中居さんの記事をテーマにしますが、まず表題になった「タクシーで苛立ちを感じることを明かす 「準備してくれればいいのに…」」に関して、実際に記事を読んで、「そんなことで苛立って」と感じる方が多数派とは思いますが、順に事実関係を確認していきたいと思います。
まず、「家からタクシー」で出たということですので、タクシーを家まで呼ばれているということです。
ここで呼ばれた方法は不明ですが、いずれにしてもタクシーを呼ぶ時点で、目的地について事前に伝える方法は必ずあります。
したがいまして、中居さんが少しでも無駄なく目的に着きたいと思うなら、そもそも、目的地を事前に伝えるということをしていない点に、落ち度があると言われても致し方ないと思います。
実際のところ、GOだけは目的地を入力しなくても配車依頼ができますが、お客が面倒臭いと感じる時や、行き先が近い時に運転手側からキャンセルされないようにするために、目的地を入力されない場合があるようです。
しかしながら、アプリであれば、自分が入力したものが運転手のナビへの登録も同時にされる仕組みですし、Uber以外は乗車前に目的地がナビで表示され、ルートの検討や、車の停車の向きなども事前に調整可能となります。
次に、中居さんの「ナビを打ってて」「東京都までは」「準備をしておいてほしい」との発言について、そもそも、カーナビを今でも使っているタクシー乗務員が常識という発想は、昔のままのような乗務員に当たってばかりいるのではと、ビックリする次第です。
ちなみに、私の乗務している車にもカーナビはあり、平面地図として一方通行や渋滞情報の確認としては重宝していますが、目的地のルート設定には一切使っていません。その一番理由は、中居さんのご指摘の点と重なると思いますが、目的地の入力が恐ろしく手間がかかるかからですが、代わりに私はGoogle Mapを愛用しています。
Google Mapの目的地の入力のしやすさの点を順に上げると、①音声入力が可能であること。②住所だけでなく、施設名や、建物名、お店の名前でも、検索できること。③漢字やアルファベットなどがわからなくてもカナで検索可能なことはもちろん、入力したものが完全一致でなくても、候補が出てくるので検索ができること。④住所も例えば大阪市内を走行中は、区の下の「梅田〇-〇-〇」と入力すれば目的地を登録できること。になります。
しかも、例えばGOでは、Google Mapをルート検索で使用しており、専用のスマホが提供されます。このスマホでGOを配車していない時は、Google Mapとしての個別の利用も可能ですので、一般の乗務員にとって決して馴染みのないものではありません。
もちろん、頑なにやり方を変えない人は一定数いるとは思いますが、今でもカーナビを使用しているのは少数派と思っていたので、とても意外に感じました。
最後に中居さんの一番伝えたかった「ぼくがつくまでの5分、いや2~3分かな。」「準備しておいてほしい。」ということについて考えて行きたいと思います。
中居さんの考えとして、お客がタクシーを利用する際に望むことは、安全が大前提ですが、「目的地に少しでも早く到達する」ということであり、タクシーの乗務員は当然それに応えるのが「当たり前」ということがあると思います。そして、そのための準備が可能であるのに、していないというのは、時間の長短は関係なく、プロ意識に欠ける点で、それを目の当たりにするとイラっとくるということだと思います。
なお、第37回で「1分1秒でも早く目的地に着くことが稼ぐための1番の秘訣です」というタイトルで書きましたが、この目的のためにも、お客の乗務開始前に目的地へのルートを事前に検討しておくことはとても大事なことという考えとなります。
この点については目的地がわからない場合でも、現在地から目的地に向かう、初動としてどの道順を進むかについて、できるだけ色々なケースを事前に考えておくことも大事という考えでしたので、中居さんの「当たり前」という考えについては、私は共感を覚えるところではありました。
ということで今回は以上となりますが、今回のブログに内容について考えていて、そのような準備をするのは乗務員として「当たり前」だよねと改めて思い直した、まさしくそのタイミングでしたが、実は自分自身でも詰めが甘く、結果として非常に不快な思いをしたことがありましたので、次回はその話をしたいと思います。
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