以下の4月26日の記事ですが、大阪でもライドシェアの実施について公表がありました。
ライドシェア、大阪は金曜・土曜限定で運行 国交省方針 – 日本経済新聞 (nikkei.com)
解禁の時間帯は土曜日の深夜午前0時~3時台に420台、金・土曜日午後4時~7時台に240台ということで、4時間単位で無理に解禁するならこの時間くらいしかないのかな?という感想でした。
なお記事には5月中にはスタートとありますが、今のところライドシェアの車を見たことはないですし、GOで確認している限りでは、大阪では事前確定運賃制度が可能なタクシー会社はまだないようです。
ちなみに普段私が乗務している夕方の時間は手上げの方が増えるのが顕著で、今でもアプリがどんどん鳴るわけでもなく、深夜も付待ちが中心なので、手上げや付待ちで拾えないライドシェアでは優先的にアプリで受注できない限り、このようなわずかな時間帯だけでは全く採算は取れないと思います。
という状況なのですが、調べると同じ日にnewmoが以下のプレスリリースをしていました。
newmo、大阪に事業拠点を開設 | newmo株式会社のプレスリリース (prtimes.jp)
第101回 newmoについて調べたら~ますます理解ができません~で色々書きましたが、この大阪に事業拠点を開設も「ますます理解できない」ことでした。記事には「今回の大阪での事業拠点開設を機に、newmoは大阪エリアでの提携を加速し、パートナーシップを通じたライドシェア事業の展開を力強く推進してまいります。」とあり、パートナーシップ事業者の募集のための拠点開設に思えますが、岸交でまず「OSAKAモデル」を作るのではという疑問や、そもそも一般大衆ではなく事業者相手で拠点が必要という考え方は費用対効果で考えれば全く理解できません。
またそもそものところの、時間帯の全面解禁については以下の通り、
万博ライドシェアの判断夏までに 吉村知事が強調:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)
5月9日の記者会見で改めて主張していますが、吉村知事は3月7日のnewmo事業戦略説明会で「まだ目指すべきライドシェアが実現できてないのに、事業を始める青柳さんは頭のネジが外れている。最大限の敬意を表する。そうやってネジが外れた人間が飛び込むことで変わっていく。勇気が移動の自由を日本にもたらす。」と発言していますので、先行きはわからないのが実情のようです。
そして5月10日には以下の斎藤国交省の会見に伴うニュースが流れたのを見て
都内でタクシーの2倍 4月のライドシェア運行頻度―国交省:時事ドットコム (jiji.com)
見出ですが、「東京23区などでは1時間当たりの運行回数が通常のタクシーの2倍に達した。」がなぜ一番伝えたいことなの?という疑問と、記事の元になる具体的資料を探したのですが見つかりませんでした。
また同じニュースの日経の以下の記事を見つけて
ライドシェア、月間運行は1万回超 国交省 – 日本経済新聞 (nikkei.com)
ここでもなぜかタイトルが「ライドシェア、月間1万回超」ということを強調しています。なおこの記事の中で、先の記事の「都内でタクシーの2倍」の中身が分かったのですが、1時間当たりの乗車台数は全国平均の0.7回と比較して都内が2倍となっているということでした。しかしこれでは比較の分母がおかしいので、日経では気が咎めて回数の方を強調しているのではと勘ぐってしまいます。
また、第94回 余りにも酷い大阪のライドシェア3月12日の発表についての中で、1日当たり19.6回というタクシーの輸送回数のデータについての異常さを指摘していましたが、19.6÷24=0.7なので、全国平均の値で計算していたことがわかり、データの使用のいい加減さに改めて気が付きました。
そして5月15日には以下の通り2つのニュースが流れて頭が混乱したものの、
ライドシェア「時間をかけて評価を」 国交省審議会 – 日本経済新聞 (nikkei.com)
ライドシェア安全策など法整備検討 政府、全面解禁念頭 – 日本経済新聞 (nikkei.com)
一連の流れで考えると、国交省サイドは現行のライドシェアで一定の効果が十分にあり、今後は時間をかけて評価を検証し進めて行くべきという主張が読みとれます。
これに対して下のニュースは、内閣府に置かれた規制改革推進会議からの会議の内容なので、6月の全面解禁念頭となっています。
なおこれらの動きが結局どのようになるかわかりませんが、以下の通り規制改革推進会議については
第14回 地域産業活性化ワーキング・グループ 議事次第 : 規制改革 – 内閣府 (cao.go.jp)
会議資料も公開され、5月10日の記事の元となる国交省の資料も見つかりました。そして会議内容も視聴でき、少し視聴しただけでも色々気づくところがありましたので、今回はこれまでとして、次回は会議から気づいたことの説明をしたいと思います。
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